朱鷺書房
本の詳細
医療現場に生かす臨床心理学
医療現場に生かす臨床心理学
冊数 :
著者 菅 佐和子
定価 本体価格1,600 円+税
刊行年月 2004年 9月
サイズ B6判
ページ数 280 ページ
ジャンル 心理
ISBNコード ISBN 4-88602-544-7
著者プロフィール
菅 佐和子(すが・さわこ)
京都大学大学院教育学研究科博士課程修了。愛知医科大学精神科、愛知女子短期大学勤務を経て、現在、京都大学医療技術短期大学部・医学部保健学科教授。臨床心理士、教育学博士。教職と並行して心理臨床の実践に携わり続けている。主要著書に『思春期女性の心理療法』(創元社)、『「永遠の少年」の娘たち』(星和書店)、『事例にまなぶ不登校』(編著、人文書院)、『学校現場に役立つ臨床心理学』(共編、日本評論社)、『転移/逆転移』(共著、人文書院)、『共感と解釈』(共著、人文書院)ほか。
目次より
第1章 小児科領域
事例1 学習障害によって情緒障害を呈した女児
事例2 気管支喘息罹患者と母親
事例3 長期にわたる治療を必要とする難病、慢性疾患(慢性腎炎)を支える
事例4 長びいた不登校女子の入院治療
[看護の立場から]悪者探しをしないという視点
第2章 心療内科領域
事例5 人事異動をきっかけにうつ状態に陥った中年男性
事例6 男らしい上司との食事場面で震えていた中年男性
事例7 多彩な身体症状のあるまじめなサラリーマン
事例8 更年期障害が背景にある多彩な身体症状とうつ症状を呈した主婦
事例9 過食と嘔吐を繰り返す青年期女性
事例10 ダイエットを続け神経性無食欲症を呈した女子大生
[看護の立場から]まず対象者の話を聴き共感すること
第3章 精神科領域
事例11 パニック発作で広場恐怖に陥った主婦
事例12 汚い物に触れない強迫性障害の女子青年
事例13 アルコール依存症からの回復を目指す、強迫性障害と摂食障害を伴う女性
事例14 二十年ぶりに退院する統合失調症患者への将棋を通した関わり
事例15 幻聴に苦しみ「殺してくれ」と叫び続けていた男性
事例16 荒れる統合失調者との描画療法の試み
事例17・18 慢性統合失調症とグループワーク
[看護の立場から]先入観を持たずに接しているか
第4章 リハビリテーション領域
事例19 だらしなくなったと思われ、高次脳機能障害が見過ごされた中年女性
事例20 聞き取りの困難なウェルニッケ失語の高齢者
事例21 頭部外傷後の患者――急性期から慢性期まで
事例22 ナースコールを頻回に押す困った女性患者
[看護の立場から]意欲が持てるよう環境条件を整える
第5章 その他の領域
事例23 自己管理ができない糖尿病患者に対する心理的ケア
事例24 嫌なことがあると聞こえなくなる心因性難聴の少女
事例25 突然「視力低下」を訴えた少女
事例26 糖尿病性網膜症にて視力喪失、精神病症状を呈した老年女性
事例27 円形脱毛症の女子中学生
事例28 手指の手術後、身体症状を訴える災害神経症の男性
[看護の立場から]その人の苦しみに目を向け、ありのままに受け容れる
第6章 ターミナルケア領域
事例29 看護師がどうしても腹の立つ母親へのアプローチ
事例30 乳がんの女性とその家族へのサポート
事例31 ある筋萎縮性側索硬化症の患者
[看護の立場から]自分自身の心の防衛をはずす
第7章 改訂版のための新しい事例
事例32 子どもを虐待してしまう母親 
事例33 自閉症児とのプレイセラピー
      ―母親を支えて 
事例34 アトピー性皮膚炎患者の入院時短期集中カウンセリング 
      ―カウンセラーと共に生活を振り返る作業
事例35 HIV感染症
      ―エイズとアイデンティティの危機
事例36 白血病のターミナルケア
最終章 チーム医療の充実を目指して